民法大改正資料1(新) 意思能力 民法の一部を改正する法律案第3条の2 解説

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平成27年3月31日に「民法の一部を改正する法律案」が衆議院に提出され、現在審議中です。まだ、成立していませんが、以下の内容は、判例を条文化するものですから、国家試験で出題される可能性がありますので、必ず、チェックして下さい。【平成27年5月7日記述】
◆ 新設条文 意思能力
3条の2 法律行為の当事者が意思表示をした時に意思能力を有しなかったときは、その法律行為は、無効とする。
【コメント1】
① 3条の2を新たに設ける予定です。
「意思能力を欠いた状態(意思無能力の状態)で意思表示をしたときは、その意思表示は無効となる」という原則は、現行民法に規定はありませんが、昔から当然のことであるとして、判例・学説により異論なく認められてきました
 意思能力とは、法律行為の意味を理解できる能力です。例えば、泥酔状態で売買契約にハンコを押しても、売買契約は無効です。意思能力がない状態で契約をしたからです。
 ところで、意思能力とは何か、又は意思無能力とは何かという定義の規定を設けるか否かについては、議論されてきましたが、設けないことになりました。
すなわち、意思無能力とは「法律行為の当事者が、法律行為の時に、その法律行為をすることの意味を理解する能力を有していなかった」という意味であるというような規定を設けないこととしました。
② 意思能力を有しない状態で契約をした場合には、その契約は無効です。取り消すことができる契約ではありません


【コメント2】
 新設条文の内容は、現在の宅建試験にも関係しますから覚えてください。
◆平成24年宅建試験問3の肢1は、次のような問題でした。
【問 3】 次の記述のうち、民法の条文に規定されているものはどれか。
1 意思能力を欠く状態でなされた意思表示が無効である旨
【解説】このような条文は現在ありませんね。しかし、この肢は、改正案の内容ですね。

◆平成19年宅建試験問1肢4は、次のような問題でした。
【問1】 A所有の甲土地についてのAB間の売買契約に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。
4 AB間の売買契約が、Aが泥酔して意思無能力である間になされたものである場合、Aは、酔いから覚めて売買契約を追認するまではいつでも売買契約を取り消すことができ、追認を拒絶すれば、その時点から売買契約は無効となる。⇒誤り。
【解説】誤りですね。意思無能力の状態で契約をすれば、その契約は無効です。取り消すことができる契約ではありません。追認拒絶がなくても、無効です。ちなみに、平成15年問1肢1にも意思無能力の問題が出題されています。平成27年宅建試験に出るかな~?\(^^;)


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氷見敏明

Author:氷見敏明
FC2ブログへようこそ! こんにちは、氷見(ひみ)です。私は、宅建指導歴20年、不動産会社、金融機関、専門学校、大学、財団法人、社団法人、クレアールアカデミー、住宅新報社等で老若男女を問わず、延べ1万人以上指導してまいりました。また、他の国家試験の民法の論文指導・解説等をおこない、その過程で多くの方々から質問を受け、受験生の疑問はどこかを熟知し、分かりやすい解説とは何かを追及しております。

主な著作物・『楽学宅建 基本書 』『楽学宅建 一問一答 ○×問題』『楽学マンション管理士(共著)』『マンガはじめてマンション管理士・管理業務主任者(共著)』『まんが はじめて行政書士会社法』『まんが はじめて行政書士記述対策(共著)』『ユーキャンのマンション管理士これだけ一問一答集(共著)』『ユーキャンの管理業務主任者これだけ一問一答集(共著)』『マンション管理士再現問題集(共著)』『管理業務主任者再現問題集(共著)』その他雑誌等に記載多数。

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