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民法大改正資料6 代理人の行為能力(民法102条)について 解説 民法改正債権法 要綱案

パソコン画面で細長くなっている場合は、上にある青い文字でかいてある「民法大改正資料」の文字をクリックすれば、通常の画面になります。
現在、100年に一度の民法の大改正作業が行われています。来年(平成27年)の宅建試験には絶対に出題されませんから安心してください。しかしながら、知識の先取りをし、「宅地建物取引士」に向けて一緒に識見を高めていきましょう。  【平成27年2月27日更新
現在の条文の内容】
第102条(代理人の行為能力)
 代理人は、行為能力者であることを要しない。


改正案の内容】(H27年2月10日決定要綱案)
※民法第102条(代理人の行為能力)の規律を次のように改めるものとする。
 制限行為能力者が代理人としてした行為は、行為能力の制限によっては取り消すことができない。ただし、制限行為能力者が他の制限行為能力者の法定代理人としてした行為については、この限りでない

(注1)民法第13条第1項に掲げる行為(被保佐人がその保佐人の同意を得なければならない行為)に次の行為を加えるものとする。
 民法第13条第1項に掲げる行為を制限行為能力者の法定代理人としてすること。
(注2)民法第120条第1項の規律を次のように改めるものとする。
 行為能力の制限によって取り消すことができる行為は、制限行為能力者(他の制限行為能力者の法定代理人としてした行為にあっては、当該他の制限行為能力者を含む。)又はその代理人、承継人若しくは同意をすることができる者に限り、取り消すことができる。


早くイメージをつかみたい方は、一番下の図の事例を見てください
【コメント1】
 現在の条文は、「代理人は、行為能力者であることを要しない。」と書いてあります。そうすると代理人は、制限行為能力者(例:未成年者や被保佐人)でもよいということになり、例えば、Aは自分の代理人として未成年者Bを選んでもよいということになります。そこで、未成年者が法定代理人の同意を得ないで代理行為(法律行為)をした場合でも、制限行為能力を理由に取消すことはできないということになります。であれば、改正案にあるように端的に、「制限行為能力者が代理人としてした行為は、行為能力の制限によっては取り消すことができない。」と表現することにしました。

【コメント2】
 ただし書の「制限行為能力者が他の制限行為能力者の法定代理人としてした行為については、この限りでない。」について。このただし書は、新しく追加された内容です。現在の条文にはありません。
(1) 制限行為能力者を代理人としてもよいとした理由として、2つあげられます。
① 代理の効果は、ことごとく本人に帰属し、代理人には効果は及ばないのだから制限行為能力者である代理人は特に不利益は被らないから取消しを認める必要性がない。
② 判断能力の不十分な制限行為能力者が、本人にとって不利益な代理行為(売買契約等)をした場合でも、わざわざ、制限行為能力者を代理人として選んだんだから自業自得である。代理の相手方に不利益を与えてまで、取消しを認めて本人を保護する必要がない。
(2) 次に、未成年者の法定代理人として被保佐人がなるということもあり得ます。未成年者の親(法定代理人)が保佐開始の審判を受けて被保佐人になってしまったという場合です。この場合は、本人(未成年者)が、自分の代理人として親を選任したわけではありません。(1)②のような理由は成り立ちません。
 そこで、未成年者Aの法定代理人である被保佐人Bが、保佐人Xの同意を得ないで、Aのために代理行為を行った場合には、その代理行為を取り消すことができるとしたのです。


【コメント3】
改正案(注1)、(注2)について

第13条1項によれば、被保佐人が次に掲げる①~⑨の行為をするには、その保佐人の同意を得なければなりません。同意がない場合には、取り消すことができます。
①  元本を領収し、又は利用すること。
②  借財又は保証をすること。
③  不動産その他重要な財産に関する権利の得喪を目的とする行為をすること(不動産の売買契約等)。
④  訴訟行為をすること。
⑤  贈与、和解又は仲裁合意(仲裁法 (平成十五年法律第百三十八号)第二条第一項 に規定する仲裁合意をいう。)をすること。
⑥  相続の承認若しくは放棄又は遺産の分割をすること。
⑦  贈与の申込みを拒絶し、遺贈を放棄し、負担付贈与の申込みを承諾し、又は負担付遺贈を承認すること。
⑧  新築、改築、増築又は大修繕をすること。
⑨  第六百二条に定める期間を超える賃貸借をすること。


被保佐人が、制限行為能力者(例:未成年者)の法定代理人として(親権者として代理行為をする)、上記①~⑨の行為をするには、保佐人の同意が必要となります。⇒改正案(注1)
法定代理人が被保佐人の事例

【民法大改正資料の一覧】
民法大改正資料1 錯誤について
民法大改正資料2 意思能力について
民法大改正資料3 心裡留保について
民法大改正資料4 詐欺・強迫について
民法大改正資料5 意思表示の効力発生時期
民法大改正資料6 代理人の行為能力(民法102条)について
民法大改正資料7 民法105条 復代理人を選任した代理人の責任
民法大改正資料8 代理権の濫用
民法大改正資料9 職業別の短期消滅時効等の廃止 
民法大改正資料10 債権の消滅時効のおける原則的な時効期間と起算点⇒26年11月4日更新
民法大改正資料11 定期金債権等の消滅時効
民法大改正資料12 敷金
民法大改正資料13 賃貸借の成立(民法601条)
民法大改正資料14 賃貸借の存続期間(民法604条)
民法大改正資料15 短期賃貸借(民法602条)
民法大改正資料16 不動産の賃借人による妨害排除等請求権
民法大改正資料17 不動産賃貸借の対抗力、賃貸人たる地位の移転、賃貸人たる地位の移転を留保する合意
民法大改正資料18 合意による賃貸人たる地位の移転
民法大改正資料19 賃貸物の修繕等(民法606条1項関係)
民法大改正資料20 賃借物の全部滅失等による賃貸借の終了
民法大改正資料21 賃借物の一部滅失等による賃料の減額等
民法大改正資料22 転貸の効果(民法第613条関係)
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No title

35点でした

Re: No title

> 35点でした ☆~\(^^)合格ですね~♪
プロフィール

氷見敏明

Author:氷見敏明
FC2ブログへようこそ! こんにちは、氷見(ひみ)です。私は、宅建指導歴20年、不動産会社、金融機関、専門学校、大学、財団法人、社団法人、クレアールアカデミー、住宅新報社等で老若男女を問わず、延べ1万人以上指導してまいりました。また、他の国家試験の民法の論文指導・解説等をおこない、その過程で多くの方々から質問を受け、受験生の疑問はどこかを熟知し、分かりやすい解説とは何かを追及しております。

主な著作物・『楽学宅建 基本書 』『楽学宅建 一問一答 ○×問題』『楽学マンション管理士(共著)』『マンガはじめてマンション管理士・管理業務主任者(共著)』『まんが はじめて行政書士会社法』『まんが はじめて行政書士記述対策(共著)』『ユーキャンのマンション管理士これだけ一問一答集(共著)』『ユーキャンの管理業務主任者これだけ一問一答集(共著)』『マンション管理士再現問題集(共著)』『管理業務主任者再現問題集(共著)』その他雑誌等に記載多数。

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