平成24年度マンション管理士試験 解答速報 今年は難しかった! 問47の答は2です。問9の答は1!解説とコメント

平成24年度マンション管理士試験の解答は、以下のとおりです。なお、問47は、住宅新報社の解答速報にあるように、肢2が正解と考えます。
問1-2、問2-1、問3-4、問4-4、問5-1、
問6-2、問7-3、問8-4、問9-1、問10-2、
問11-3、問12-2、問13-4、問14-3、問15-3、
問16-1、問17-4、問18-3、問19-2、問20-3、
問21-1、問22-4、問23-1、問24-3、問25-4、
問26-3、問27-4、問28-4、問29-2、問30-1、
問31-3、問32-2、問33-4、問34-1、問35-3、
問36-2、問37-4、問38-4、問39-1、問40-2、
問41-3、問42-2、問43-1、問44-1、問45-3、
問46-2、問47-2、問48-4、問49-3、問50-1


問47について⇒この問題を解くと、肢2か3で迷うと思われますが肢2が正解です。肢3は、マンション管理士の信用失墜行為の説明文です。
マンション管理適正化法は、山本有二議員(弁護士)が、法案を提出して作った議員立法です。その山本有二氏の「マンション管理適正化法の解説」に全く同じ文章があります。「マンション管理士の職責に反し、又は職責の遂行に著しく悪影響を及ぼすような行為で、マンション管理士としての職業倫理に反するような行為等、マンション管理士の資格やその業務に対する社会的信用や評価を損なうような行為」という文章は、そっくりそのままの一字も違わず、著書に書いてあります。法案提出者の立法趣旨をそのまま引用して作ったのが肢3です。
肢2は、執行猶予期間内に更に罪を犯して禁錮以上の刑に処せられ、その刑について執行猶予の言渡しがないときは、執行猶予が取り消されるので、平成29年4月1日に登録を受けられるとはいえません。


♪今年のマンション管理士試験は、難しかったですね。来週は、管理業務主任者試験です。気持ちを切り替えて頑張りましょう
さぁ、切り替えて!切り替えて!\(^^*)


試験問題の解説とコメント
問9の答は1です。区分所有法59条の区分所有権の競売の訴えは、滞納管理費を回収するためのものではなく、マンション内の平和を乱す者を追い出すという点にあります。したがって、肢1は、平和を乱す違反者が、区分所有権を売却して、マンション内に存在しなくなったのですから、買主の所有物になったマンションを競売する必要性がなく、競売の申立てができなくなってしまいます。もし、買主のマンションを区分所有法59条に基づく競売を許すなら、「私は、マンションの皆さんに、迷惑なんかかけたことがありますか!!迷惑かけてないのに何故追い出されなければならないんですか!!」と主張するに違いありません。
 肢4は、平和を乱す区分所有者に国(国税滞納)や地方公共団体(地方税滞納)や抵当権者等競売代金から優先的に弁済を受けられる権利者がいて、競売代金から滞納管理費を1円も回収できなかったとしても、競売の訴えを起こすことができます。なぜならば、区分所有法59条の競売の訴えは、滞納管理費回収のためではなく、平和を乱す区分所有者を追い出すということが目的だからです。これは、高等裁判所平成16年5月20日の判例です。


問16の答は、肢2と3でないことは明白ですが、答が肢1なのか4なのかは、それぞれ問題があり迷います。
 問16は、区分所有法ではなく民法の規定によればと書いてありますから、肢1は、民法717条工作物責任の問題です。肢1のマンションが賃貸マンションであれば、占有者(賃借人)が1次的に責任を負いますが、管理組合と書いてありますから、分譲マンションが前提になっていると考えます(区分所有者全員が賃貸してたなんてことを考えたら収拾がつきませんが)。そうであれば、所有者である区分所有者全員が責任を負いますから、区分所有者の団体である管理組合が責任を負うといってもいいと思いますので、1にします。


問17の答は4です。相続人は、相続の承認又は放棄をするまでの間、自己の固有財産におけると同一の注意をもって、相続財産を管理しなければなりません。

問18の答は3です。区分建物にあっては、表題部所有者から所有権を取得した者は、いきなり所有権保存登記を申請することができます。これを冒頭省略登記といいます。この場合において、敷地権の登記名義人の承諾を得なければなりません。

問20の答は3です。準防火地域で、地階を除く階数が3以下で、延べ面積が500㎡を超え1500㎡以下の建築物は、耐火建築物又は準耐火建築物にしなければなりません。

問21の答は1です。都市施設は、必要があれば、都市計画区域外にも定めることができます。肢3は都市計画法の改正点であり、今年の宅建試験の問16肢3とそっくりですね(^^*)

問23は、きついですねぇ~。全部正しいとも言えますが、それでも、答を出さなければならないのであれば、1ですね。共同住宅の管理について権原を有する者は、定期に、火災の予防に関する専門的知識を有する者(防火対象物点検資格者)に、防火管理上必要な業務、その他火災の予防上必要な事項(点検対象事項)がこの法律又はこの法律に基づく命令に規定する事項に関し総務省令で定める基準(点検基準)に適合しているかどうかを点検させなければなりません。では、肢1のどこが誤りなのか。誤りの箇所は、ただ単に点検させればいいというものでなく、点検基準に合致しているか否かの点検をさせなければならないからというしかありません。

問24の答は3です。「10m先」ではなく「4m先」です。自転車置場・オートバイ置場の照明設備は、4m先の人の挙動、姿勢等が識別できる程度以上の照度で、平均水平面照度が概ね3ルクス以上のものとする。

問29は個数問題ですね。個数問題にされると、難しくなりますね。アとオが総会の決議によらなくてもよい事項です。したがって、答は2です。

問36の答は2です。肢2の後半の文章は、アルカリ骨材反応の説明です。

問37の答は、4です。アとエが適切です。ちなみに、針入度試験は、アスファルトの硬さを調査する試験です。タイルの浮きは、赤外線サーモグラフィー法で調査します。

問38の答は4です。ピンネット工法は、タイルやモルタル等の仕上げ層を張り替えません。ピンネット工法を簡単に説明すると、タイルやモルタルの浮いた部分にネットをはりつけて、ピン(コンクリートに打ち付ける頭の部分の大きな釘)でネットを止めて、外壁の剝落・落下を防止する工法です。

問39の答えは1です。専有床面積当たりの修繕積立金の額の平均値は、建築延床面積が大きいほど小さくなる傾向があります。

問40の答えは2です。建築物移動等円滑化基準によれば、不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する階段は、踊場を除き、手すりを設けることとされています。

問41の答は3です。屋外に設ける避難階段及び屋外への出口から道又は公園、広場その他の空地に通ずる幅員が1.5m以上の通路を設けなければなりません。「1.2m」ではありません。

問42の答は2ですが、あまりにも酷な問題です。試験場において条文を参照してもよいという場合の問題です。では、消去法でとけるでしょうか?無理です。肢4が正しい内容だと分かる人もほとんどいないでしょう。
 都道府県耐震改修促進計画の道路に接しているマンションで、その道路の幅員が12mの境界線から水平距離が10mの地点で建築物の高さが16mを超えるものは、耐震改修を行うよう努めるべき特定建築物に該当します。肢2は22mですから該当します。道路の幅員が12m以下の場合には、水平距離(肢2は10m)に6mを足した数値の高さの建築物が特定建築物に該当します。水平距離が5mの地点で高さが11mを超えていれば特定建築物です。
 
問43の答は1です。給水設備の計画において、居住者1人当たりの1日の使用水量は200ℓから350ℓです。


問44の答は1です。排水用硬質塩化ビニルライニング鋼管の接続には、可とう性継手のMD継手等が用いられ、ねじ込み式の継手は用いない。可とう性とは、柔軟性があるという意味で、地震等で配管が動いても、柔軟性があるため、配管の継手が外れません。

問45の答は3です。消火器具等の機器点検は6ヶ月に1回行います。総合点検は1年に1回行います。配線の総合点検と併せて機器点検をすれば、1年に1回でよいとの規定はありません。

問46の答は2です。マンション管理業とは、管理組合から委託を受けて管理事務を行う行為で業として行うものをいいますが、マンションの区分所有者等が当該マンションについて行うものはマンション管理業ではありません。

問48の答は4です。肢4のような規定はありません。

問49の答は3です。マンション管理適正化推進センターは、「マンションの管理に関する苦情の処理のために必要な指導及び助言を行うこと」はしますが、肢3のような「マンションの管理に関する紛争の当事者の双方又は一方からの申請により、当該紛争のあっせん、調停及び仲裁を行うこと」は業務の中に入っていません。

問50の答は1です。マンション管理士は、マンション管理士の信用を傷つける行為をしてはいけませんが、これに反した場合に、罰金等の刑罰はありません。なぜかというと罰金は、刑罰です。刑罰を定めるには、犯罪は明確なものでなければなりません。これを罪刑法定主義といいます。そうすると、信用を傷つける行為というのは、あいまいです。このようなあいまいな行為に対して刑罰を加えるのは妥当でないからです。

※12月2日管理業務主任者試験ですね。当日は、住宅新報社での解答作業のため、夜遅く帰ってきますが、ブログに解答速報と若干の解説やコメントをアップします。管理業務主任者試験は、マンション管理士試験と違って、解答がわれる問題はおそらく少ないでしょう。
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撃沈

先生、こんばんは。
昨日のマン管ですが、33点の撃沈でした。
おそらくダメかと・・・・。
ところで、問9ですが、簡単に解説していただけませんか。
いまだによくわかりません。 宜しくお願いします。

Re: 撃沈

> 先生、こんばんは。
> 昨日のマン管ですが、33点の撃沈でした。
> おそらくダメかと・・・・。
> ところで、問9ですが、簡単に解説していただけませんか。
> いまだによくわかりません。 宜しくお願いします。

区分所有法59条の競売の訴えは、滞納管理費を回収するためのものではなく、マンション内の平和を乱す者を追い出すという点にあります。したがって、肢1は、平和を乱す違反者が、区分所有権を売却していなくなったのですから、競売する必要性がないので、競売の申立てができなくなってしまいます。
肢4は、平和を乱す区分所有者に国(国税滞納)や地方公共団体(地方税滞納)や抵当権者等競売代金から優先的に弁済を受けられる権利者がいて、競売代金から滞納管理費を1円も回収できなかったとしても、競売の訴えを起こすことができます。なぜならば、競売の訴えは、滞納管理費回収のためではなく、追い出すということが目的だからです。これは、高等裁判所平成16年5月20日の判例です。

納得

先生、解説ありがとうございました。
やはり、肢1が正解ですね。
詳細な解説に思わず頷いてしまいました。

工作物責任

はじめまして。

割れ問の回答解説ありがとうございます。

さて、問16についての説明について、ご見解いただければ幸いです。

民法717条工作物責任に基づき、建物自体の欠陥が原因で損害が発生した場合は、管理組合が責任を負うこととなると考えます。

但し、設問の場合ですと、工事業者に明確な過失明らかということであれば、「土地ノ工作物ノ設置又ハ保存ニ瑕疵アルニ因リテ」という部分に該当しないため、民法717条工作物責任はとえないかと考えますが、ご見解いかがでしょうか。

よろしくお願いいたします。

Re: 工作物責任

> はじめまして。
>
> 割れ問の回答解説ありがとうございます。
>
> さて、問16についての説明について、ご見解いただければ幸いです。
>
> 民法717条工作物責任に基づき、建物自体の欠陥が原因で損害が発生した場合は、管理組合が責任を負うこととなると考えます。
>
> 但し、設問の場合ですと、工事業者に明確な過失明らかということであれば、「土地ノ工作物ノ設置又ハ保存ニ瑕疵アルニ因リテ」という部分に該当しないため、民法717条工作物責任はとえないかと考えますが、ご見解いかがでしょうか。
>
> よろしくお願いいたします。

工事施工者に明確な過失である場合は、717条の瑕疵にはならないという見解は、有力説ですね。しかし通常は、瑕疵は、客観的に判断すべきで、瑕疵を生ずるにいたった理由は問わないのではないでしょうか。もちろん、工事施工者に明確な過失があることを立証できるなら、被害者は、工事施工者に対し、709条に基づき損害賠償請求もできますし、工作物の占有者又は所有者に717条責任の追及をすることもできますね。





ご回答ありがとうございました

ご回答ありがとうございます

工作物責任は無過失責任という解釈と理解できました
シャンボール第一公園事件の判決が気になるところではありますがあとは解答日を気長に待ちます

これからもブログ応援しています!

Re: ご回答ありがとうございました

> ご回答ありがとうございます
>
> 工作物責任は無過失責任という解釈と理解できました
> シャンボール第一公園事件の判決が気になるところではありますがあとは解答日を気長に待ちます
>
> これからもブログ応援しています!

シャンボール第一公園事件のような問題は、どこでも頻繁に生じているように思います。私は、理論だけではだめで、現場感覚も大切だという観点から、依頼をうけてマンションの総会に出席させてもらったりして、現実を知るように努めています。台風の後の水漏れをどうやって調査しているか、業者の選定でいろいろなケチがついたりとか、マンション内の住民の争いだとか、つくづくマンションは大変だと思います。
 発表日までは、落ち着かないと思いますが、風邪などひかないようにご自愛ください。
プロフィール

氷見敏明

Author:氷見敏明
FC2ブログへようこそ! こんにちは、氷見(ひみ)です。私は、宅建指導歴20年、不動産会社、金融機関、専門学校、大学、財団法人、社団法人、クレアールアカデミー、住宅新報社等で老若男女を問わず、延べ1万人以上指導してまいりました。また、他の国家試験の民法の論文指導・解説等をおこない、その過程で多くの方々から質問を受け、受験生の疑問はどこかを熟知し、分かりやすい解説とは何かを追及しております。

主な著作物・『楽学宅建 基本書 』『楽学宅建 一問一答 ○×問題』『楽学マンション管理士(共著)』『マンガはじめてマンション管理士・管理業務主任者(共著)』『まんが はじめて行政書士会社法』『まんが はじめて行政書士記述対策(共著)』『ユーキャンのマンション管理士これだけ一問一答集(共著)』『ユーキャンの管理業務主任者これだけ一問一答集(共著)』『マンション管理士再現問題集(共著)』『管理業務主任者再現問題集(共著)』その他雑誌等に記載多数。

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