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民法大改正資料2(新) 保佐人の同意を要する行為等 民法の一部を改正する法律案第13条1項10号 解説

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平成27年3月31日に「民法の一部を改正する法律案」が衆議院に提出され、現在審議中です。まだ、成立していません。【平成27年5月7日記述】

◆ 新設条文⇒13条1項に新しく10号を設ける
(保佐人の同意を要する行為等)
13条1項 被保佐人が次に掲げる行為をするには、その保佐人の同意を得なければならない。⇒(注)同意がない場合には取り消すことができます。
1  元本を領収し、又は利用すること。
2  借財又は保証をすること。
3  不動産その他重要な財産に関する権利の得喪を目的とする行為をすること。⇒(例)不動産の売買契約
4  訴訟行為をすること。
5  贈与、和解又は仲裁合意をすること。
6  相続の承認若しくは放棄又は遺産の分割をすること。
7  贈与の申込みを拒絶し、遺贈を放棄し、負担付贈与の申込みを承諾し、又は負担付遺贈を承認すること。
8  新築、改築、増築又は大修繕をすること。
9  第602条に定める期間を超える賃貸借をすること。

10 前各号に掲げる行為を制限行為能力者(未成年者、成年被後見人、被保佐人及び被補助人をいう。)の法定代理人としてすること。⇒新設条文
【コメント】
① 被保佐人が土地の売買契約をする場合には、保佐人の同意が必要です(13条1項3号)。同意がない場合には、売買契約を取り消すことができます。
② 代理人は、本人になり代わって契約をすることができます。法定代理人とは、本人から代理権を授与されたのではなく、民法によって代理権が与えられている人です。例えば、未成年者の親は法定代理人です。未成年者Aの法定代理人である親Bは、未成年者Aの土地を代理人としてCに売却することができます。 
 ところで、未成年者の法定代理人が被保佐人であるということもあり得ます。未成年者の親(法定代理人)が保佐開始の審判を受けて被保佐人になってしまったという場合です。親が被保佐人になっても、法定代理人たる地位を失うことはありません。
 新設条文である13条1項10号を具体例で説明すると、被保佐人Bが、制限行為能力者(例:未成年者A)の法定代理人として、13条1項1号~9号の行為(例:不動産を売却)をするには、保佐人の同意が必要となります。すなわち、保佐人の同意を得ないで、被保佐人Bが未成年者Aの土地を法定代理人として売却した場合には、この売買契約を取り消すことができます。

法定代理人が被保佐人の事例(改訂版)


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民法大改正資料1(新) 意思能力 民法の一部を改正する法律案第3条の2 解説

なぜか農地法改正と検索するとここに飛ばされます。平成28年宅建試験用の農地法改正は、左の傘のマークのある最新記事(2/24)「平成28年宅建試験 農地法の改正 改正情報」をクリックしてください(^^)

平成27年3月31日に「民法の一部を改正する法律案」が衆議院に提出され、現在審議中です。まだ、成立していませんが、以下の内容は、判例を条文化するものですから、国家試験で出題される可能性がありますので、必ず、チェックして下さい。【平成27年5月7日記述】
◆ 新設条文 意思能力
3条の2 法律行為の当事者が意思表示をした時に意思能力を有しなかったときは、その法律行為は、無効とする。
【コメント1】
① 3条の2を新たに設ける予定です。
「意思能力を欠いた状態(意思無能力の状態)で意思表示をしたときは、その意思表示は無効となる」という原則は、現行民法に規定はありませんが、昔から当然のことであるとして、判例・学説により異論なく認められてきました
 意思能力とは、法律行為の意味を理解できる能力です。例えば、泥酔状態で売買契約にハンコを押しても、売買契約は無効です。意思能力がない状態で契約をしたからです。
 ところで、意思能力とは何か、又は意思無能力とは何かという定義の規定を設けるか否かについては、議論されてきましたが、設けないことになりました。
すなわち、意思無能力とは「法律行為の当事者が、法律行為の時に、その法律行為をすることの意味を理解する能力を有していなかった」という意味であるというような規定を設けないこととしました。
② 意思能力を有しない状態で契約をした場合には、その契約は無効です。取り消すことができる契約ではありません


【コメント2】
 新設条文の内容は、現在の宅建試験にも関係しますから覚えてください。
◆平成24年宅建試験問3の肢1は、次のような問題でした。
【問 3】 次の記述のうち、民法の条文に規定されているものはどれか。
1 意思能力を欠く状態でなされた意思表示が無効である旨
【解説】このような条文は現在ありませんね。しかし、この肢は、改正案の内容ですね。

◆平成19年宅建試験問1肢4は、次のような問題でした。
【問1】 A所有の甲土地についてのAB間の売買契約に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。
4 AB間の売買契約が、Aが泥酔して意思無能力である間になされたものである場合、Aは、酔いから覚めて売買契約を追認するまではいつでも売買契約を取り消すことができ、追認を拒絶すれば、その時点から売買契約は無効となる。⇒誤り。
【解説】誤りですね。意思無能力の状態で契約をすれば、その契約は無効です。取り消すことができる契約ではありません。追認拒絶がなくても、無効です。ちなみに、平成15年問1肢1にも意思無能力の問題が出題されています。平成27年宅建試験に出るかな~?\(^^;)


プロフィール

氷見敏明

Author:氷見敏明
FC2ブログへようこそ! こんにちは、氷見(ひみ)です。私は、宅建指導歴20年、不動産会社、金融機関、専門学校、大学、財団法人、社団法人、クレアールアカデミー、住宅新報社等で老若男女を問わず、延べ1万人以上指導してまいりました。また、他の国家試験の民法の論文指導・解説等をおこない、その過程で多くの方々から質問を受け、受験生の疑問はどこかを熟知し、分かりやすい解説とは何かを追及しております。

主な著作物・『楽学宅建 基本書 』『楽学宅建 一問一答 ○×問題』『楽学マンション管理士(共著)』『マンガはじめてマンション管理士・管理業務主任者(共著)』『まんが はじめて行政書士会社法』『まんが はじめて行政書士記述対策(共著)』『ユーキャンのマンション管理士これだけ一問一答集(共著)』『ユーキャンの管理業務主任者これだけ一問一答集(共著)』『マンション管理士再現問題集(共著)』『管理業務主任者再現問題集(共著)』その他雑誌等に記載多数。

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