平成24年宅建試験 法改正情報 都市計画法 農地法 宅地建物取引業法 所得税 登録免許税 法改正 法改正対策

1 都市計画法の改正
1. 用途地域・特例容積率適用地区・高層住居誘導地区の決定権者
改正前三大都市圏・指定都市内の用途地域・特例容積率適用地区・高層住居誘導地区は、都道府県が決定し、三大都市圏・指定都市ではない地域の用途地域・特例容積率適用地区・高層住居誘導地区は、市町村が決定していた。
改正後⇒用途地域・特例容積率適用地区・高層住居誘導地区は、すべて市町村が決定することになった。

2.風致地区の決定権者
改正前⇒10ha以上の風致地区は、都道府県が決定し、10ha未満の風致地区は、市町村が決定していた。
改正後⇒2以上の市町村の区域にわたる10ha以上の風致地区は、都道府県が決定し、これ以外の風致地区は、市町村が決定する。
解説⇒分かりやすく,まとめると以下のようになります
①10ha未満の風致地区は市町村が決定する。
②10ha以上の風致地区であっても、1つの市町村の区域内に指定される場合は、市町村が決定する。
③10ha以上の風致地区であって、2以上の市町村の区域にわたって指定される場合は、都道府県が決定する。

3. 緑地保全地域の決定権者
改正前⇒緑地保全地域は、都道府県が決定していた。
改正後⇒2以上の市町村の区域にわたる緑地保全地域は、都道府県が決定し、これ以外の緑地保全地域は、市町村が決定する。

4 都市計画区域の整備、開発及び保全の方針
改正前⇒都市計画区域の整備、開発及び保全の方針には、都市計画の目標を定めるものとする。
改正後⇒都市計画区域の整備、開発及び保全の方針には、都市計画の目標を定めるよう努めなければならない。
コメント⇒①「定めなければならない」、②「定めるものとする」、③「定めるよう努めなければならない」の順番で義務づけの度合いが少しずつ弱くなっていきます(①が一番義務づけが強く、③が一番弱い)

5.市街地開発事業等予定区域の決定権者
改正前⇒市街地開発事業等予定区域は、すべて都道府県が決定した。市町村は決定できなかった。
改正後⇒市街地開発事業等予定区域は、原則として都道府県が決定する。ただし、20ha以上の一団地の住宅施設の予定区域、一団地の官公庁施設、流通業務団地の予定区域の一定のものについては、市町村が決定できる。

6 指定都市に定める区域区分、都市再開発方針等の決定権者
改正前⇒区域区分に関する都市計画又は都市再開発方針等に関する都市計画は都道府県が定める。※これらの都市計画は、都道府県のみが定めていた。
改正後指定都市の区域に、区域区分に関する都市計画又は都市再開発方針等に関する都市計画を定めるときは、指定都市が定める
★指定都市の区域以外に、区域区分に関する都市計画又は都市再開発方針等に関する都市計画を定めるときは、都道府県が定める。

7.都市計画決定手続に国土交通大臣の同意が必要な場合
改正前⇒都道府県が次の①②の都市計画を決定する場合には、国土交通大臣に協議し、その同意を得なければならなかった。
① 大都市及びその周辺の都市に係る都市計画区域その他の政令で定める都市計画区域に係る都市計画(政令で定める軽易なものを除く。)
② 国の利害に重大な関係がある政令で定める都市計画
改正後⇒都道府県が都市計画を決定する際に、国土交通大臣に協議し、その同意を得なければならないものは、国の利害に重大な関係がある政令で定める都市計画だけになった。

8.市町村の都市計画決定手続
改正前⇒市町村は、都市計画区域又は準都市計画区域について都市計画を決定しようとするときは、あらかじめ、都道府県知事に協議し、その同意を得なければならない。
改正後⇒市町村は、都市計画区域又は準都市計画区域について都市計画を決定しようとするときは、あらかじめ、都道府県知事に協議しなければならない。この場合において、町村にあっては都道府県知事の同意を得なければならない。
★要するに、市が、決定するときは、都道府県知事と協議をすれば足り、その同意を得る必要はなくなった。町村が、決定するときは、従来どおりであり、都道府県知事と協議し、その同意を得なければならない。


9 市街地開発事業等予定区域内の建築等の制限
改正前⇒市街地開発事業等予定区域内において、土地の形質の変更を行い、又は建築物の建築その他工作物の建設を行おうとする者は、都道府県知事の許可を受けなければならない。
改正後⇒市街地開発事業等予定区域内において、土地の形質の変更を行い、又は建築物の建築その他工作物の建設を行おうとする者は、都道府県知事等の許可を受けなければならない。
コメント⇒「知事の許可」から「知事等の許可」と改正された。知事等とは、原則、知事の許可であるが、市の区域内にあっては、当該市の長の許可となるという意味である。

10 都市計画施設の区域又は市街地開発事業の施行区域内の建築の許可
改正前⇒都市計画施設の区域又は市街地開発事業の施行区域内において建築物の建築をしようとする者は、都道府県知事の許可を受けなければならない。
改正後⇒都市計画施設の区域又は市街地開発事業の施行区域内において建築物の建築をしようとする者は、都道府県知事等の許可を受けなければならない。
コメント⇒「知事の許可」から「知事等の許可」と改正された。知事等とは、原則、知事の許可であるが、市の区域内にあっては、当該市の長の許可となるという意味である。

11 都市計画事業の事業地内の建築等の制限
改正前⇒事業地内において、都市計画事業の施行の障害となるおそれがある土地の形質の変更若しくは建築物の建築その他工作物の建設を行い、又は政令で定める移動の容易でない物件の設置若しくは堆積を行おうとする者は、都道府県知事の許可を受けなければならない。
改正後⇒事業地内において、都市計画事業の施行の障害となるおそれがある土地の形質の変更若しくは建築物の建築その他工作物の建設を行い、又は政令で定める移動の容易でない物件の設置若しくは堆積を行おうとする者は、都道府県知事等の許可を受けなければならない。
コメント⇒「知事の許可」から「知事等の許可」と改正された。知事等とは、原則、知事の許可であるが、市の区域内にあっては、当該市の長の許可となるという意味である。


2 農地法の改正
改正前⇒農地又は採草放牧地を転用せずに権利移動する場合には、農地3条の許可を受けなければならない。3条の許可権者は、農業委員会であるが、例外として、農地・採草放牧地のある市町村の区域外の住民が農地・採草放牧地を取得する場合は、都道府県知事の許可であった。例えば、川崎市の農地を横浜市の住民が転用せずに買う場合には、知事の許可が必要であった。
改正後⇒3条の許可は、すべて農業委員会の許可だけになった。例外が削除された。したがって、川崎市内にある農地を横浜市の住民が転用せずに買う場合には、農業委員会の許可を受けなければならない。


3 民法の改正
1.未成年者後見人の人数
改正前⇒未成年後見人は、一人でなければならない(民法842条)。ちなみに、未成年後見人とは、未成年者に両親がいない場合に、家庭裁判所が未成年者の保護者として選んだ人をいいます。
改正後⇒民法842条が削除されました。したがって、未成年後見人を複数人選んでもよいことになりました。

2.法人未成年後見人
改正前⇒法人が、未成年後見人になることができるという規定がなかった。
改正後法人が、未成年後見人になることができるようになった(民法840条3項)。以下、法人である未成年後見人を法人未成年後見人と呼ぶことにします。社会福祉法人等が、法人未成年後見人になることが予想されます。この改正が、宅地建物取引業法の免許の基準に影響しました。



4 宅地建物取引業法の改正
1 重要事項の説明
改正前⇒宅地又は建物が津波防災地域づくりに関する法律により指定された津波災害警戒区域内にあるときは、その旨を重要事項として説明しなければならないとの規定はありませんでした。
改正後⇒当該宅地又は建物が津波防災地域づくりに関する法律により指定された津波災害警戒区域内にあるときは、その旨を重要事項として説明しなければなりません。


2 免許欠格要件
改正前⇒営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者で、その法定代理人が免許欠格要件に該当する場合には、その未成年者は、免許を受けることができない。
改正後⇒営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者で、その法定代理人(法定代理人が法人である場合においては、その役員を含む。)が免許欠格要件に該当する場合には、その未成年者は、免許を受けることができない。
コメント:平成24年3月31日までは、法人が法定代理人になれるという規定はなかった。4月1日からは、法人が法定代理人になることができる(以下「法人法定代理人」という)。そこで、営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者で、その法定代理人が法人であれば、その法人の役員が免許欠格要件に該当するのであれば、その未成年者は、免許が受けることができない


3 不当な勧誘の禁止
改正前⇒「宅地建物取引業者等は次の行為をしてはならない。
・電話による長時間の勧誘その他の私生活又は業務の平穏を害するような方法によりその者を困惑させること」
改正後⇒改正前の内容は短い単純なものでしたが、以下のように、より詳細で具体的な内容に書き改めました。
「宅地建物取引業者等は次の行為をしてはならない。
当該勧誘に先立って宅地建物取引業者の商号又は名称及び当該勧誘を行う者の氏名並びに当該契約の締結について勧誘をする目的である旨を告げずに、勧誘を行うこと。※1
宅地建物取引業者の相手方等が当該契約を締結しない旨の意思(当該勧誘を引き続き受けることを希望しない旨の意思を含む。)を表示したにもかかわらず、当該勧誘を継続すること。
迷惑を覚えさせるような時間に電話し、又は訪問すること。
深夜又は長時間の勧誘その他の私生活又は業務の平穏を害するような方法によりその者を困惑させること。」
コメント※1は、いきなり電話がかかってきて、会社の名前も告げず、自分の名前も名乗らず、マンションの売買契約の勧誘をする目的も告げずに、近くにいい物件があるからと、しゃべりまくり結局、マンションを買ってくれという、しつこい勧誘をする行為である。


5 「宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方」
平成23年12月26日に以下のような追加がありました。でも、当たり前のことであり、知らなくても同じように考えられるはずですから1回読めば、OKです。
【クーリング・オフ妨害等について】
①宅地建物取引業者がクーリング・オフ制度の適用がある場所(喫茶店等)で契約締結等を行った場合において、相手方(買主等)に対してクーリング・オフをしない旨の合意を取り付ける行為は、クーリング・オフ制度の適用範囲を不当に制限するものであることから適切ではない。なお、相手方(買主等)が合意に応じたとしても、この制度の適用がある場所(喫茶店等)で契約締結等を行った場合はクーリング・オフ制度が適用される。⇒つまり、撤回、解除できます
②宅地建物業者がクーリング・オフ制度の適用がある場所(喫茶店等)で契約締結等を行ったにもかかわらず、相手方(買主等)に対して、クーリング・オフができない旨を告げる行為クーリング・オフをするには損害賠償又は違約金が発生するなどを告げる行為は、情状に応じ、法第65 条第1 項第1 号又は第2号の指示処分、法第65 条第2 項第5 項の業務停止処分等を行うことにより、厳正に対応する必要がある。


5 土地区画整理法の改正
建築行為などの制限
改正前⇒土地区画整理事業の施行地区内において、土地区画整理事業の施行の障害となるおそれがある土地の形質の変更等を行おうとする者は、国土交通大臣が施行する土地区画整理事業にあっては国土交通大臣の許可、その他の者が施行する土地区画整理事業にあっては都道府県知事の許可を受けなければならない。
改正後⇒土地区画整理事業の施行地区内において、土地区画整理事業の施行の障害となるおそれがある土地の形質の変更等を行おうとする者は、国土交通大臣が施行する土地区画整理事業にあっては国土交通大臣の許可、その他の者が施行する土地区画整理事業にあっては都道府県知事の許可を受けなければならない。
コメント⇒①「都道府県知事の許可」から「都道府県知事等の許可」に改正された。知事等とは、知事及び市長をまとめて表現したものである。施行者が国土交通大臣である場合には、従来どおり国土交通大臣の許可であり、この点に改正はない。
②知事等の許可の意味:市の区域内において個人施行者、組合、区画整理会社が土地区画整理事業を施行し、又は市が施行者となって土地区画整理事業を施行する場合は、当該市の長の許可を受けなければならない。これら以外は、都道府県知事の許可を受けなければならない。


6 公有地の拡大の推進に関する法律
届出義務
改正前⇒一定の土地を有償で譲り渡そうとするときは、当該土地が,所在する市町村の長を経由して,都道府県知事に届け出なければならない。届出先は、都道府県知事のみであった。
改正後⇒一定の土地を有償で譲り渡そうとするときは、
①当該土地が町村の区域内に所在する場合には、当該町村の長を経由して、都道府県知事に届け出る。
②当該土地が市の区域内に所在する場合には当該市の長に届け出る。
※改正前は、届出先は都道府県知事のみであった。



7 所得税の改正
特定居住用財産の買換え特例
改正前⇒買換え特例の適用を受けるには、譲渡資産の譲渡に係る対価の合計額が2億円以下であることが必要であった。
改正後⇒買換え特例の適用を受けるには、譲渡資産の譲渡に係る対価の合計額が1.5億円以下であることが必要である。


8 オンライン申請による登録免許税の減額
所有権保存登記、所有権移転登記、抵当権設定登記の軽減
改正前⇒平成23年7月1日~24年3月31日までに所有権保存登記、所有権移転登記、抵当権設定登記をオンライン申請(インターネットで登記の申請をすること)すると、通常の税額の100分の10を乗じた金額が軽減される(4000円を超える場合は、4000円が限度)。
改正後⇒平成24年4月1日~25年3月31日までに所有権保存登記、所有権移転登記、抵当権設定登記をオンライン申請すると、通常の税額の100分の10を乗じた金額が軽減される(3000円を超える場合は、3000円が限度)
コメント⇒例:●所有権保存登記の登録免許税額が1万円であれば、1万円×10/100=1000円軽減してもらえる。したがって登録免許税は1万円-1000円=9千円となる。
●所有権保存登記の登録免許税額が4万円であれば、
4万円×10/100=4000円となるが、3000円が限度なので、登録免許税は4万円-3000円で3万7千円となる。
※宅建試験は、試験実施年の4月1日に施行されている法律から出題される。


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※ さ~ら~に~1点取りたい方♪
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氷見敏明

Author:氷見敏明
FC2ブログへようこそ! こんにちは、氷見(ひみ)です。私は、宅建指導歴20年、不動産会社、金融機関、専門学校、大学、財団法人、社団法人、クレアールアカデミー、住宅新報社等で老若男女を問わず、延べ1万人以上指導してまいりました。また、他の国家試験の民法の論文指導・解説等をおこない、その過程で多くの方々から質問を受け、受験生の疑問はどこかを熟知し、分かりやすい解説とは何かを追及しております。

主な著作物・『楽学宅建 基本書 』『楽学宅建 一問一答 ○×問題』『楽学マンション管理士(共著)』『マンガはじめてマンション管理士・管理業務主任者(共著)』『まんが はじめて行政書士会社法』『まんが はじめて行政書士記述対策(共著)』『ユーキャンのマンション管理士これだけ一問一答集(共著)』『ユーキャンの管理業務主任者これだけ一問一答集(共著)』『マンション管理士再現問題集(共著)』『管理業務主任者再現問題集(共著)』その他雑誌等に記載多数。

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